I'm waiting for the train
Subway that only goes one way
The stupid thing that'll come to pull us apart
And make everybody late
ぼくは列車を待っている
片道の地下鉄
ぼくらを別れさせる
みんなを遅刻させるくだらないもの
第一ヴァースは静かな、そして短いイントロの後につぶやくようなエリオットの歌声ではじまる。まず描き出されるのは地下鉄を待つ主人公と、別離、そして地下鉄への呪詛である。「片道の地下鉄」が暗示するのはもはや戻ることのない二人の関係である。
You spent everything you had
Wanted everything to stop that bad
Now I'm a crashed credit card registered to Smith
Not the name that you called me with
きみは持っていたものすべてを使い果たしてしまった
悪いことを止めようとして
今じゃぼくはスミス名義のくだけたクレジットカード
きみはその名前で僕を呼ばなかったけれど
第二ヴァースではさらに二人の壊れた関係が暗示される。"spent everything" "a crashed credit card"からは現実的にも象徴的にも「浪費しつくされた」二人の姿が浮かんでくる。第一ヴァースでは全く無視された韻が、"had"と"bad"、"Smith"と"with"と綺麗に踏まれている。
You turned white like a saint
I'm tired of dancing on a pot of gold-flaked paint
Oh we're so very precious, you and I
And everything that you do makes me want to die
Oh I just told the biggest lie
I just told the biggest lie
The biggest lie
君は死人みたいに青ざめる
僕は金箔をちりばめた壷の上で踊るにはうんざりしている
ああ、ぼくらはたいしたものさ
そしてきみのすることすべてがぼくを死にたくさせる
ああ、ぼくはいまひどい嘘をついた
ひどい嘘をついただけ
ひどい嘘を
Elliott Smith (1969-2003) |
さて問題はこの歌の題名になっている"the biggest lie"が何なのかということだ。第一、第二ヴァースを通じて主人公の感情が表れているのは、第一ヴァースの"stupid"という単語のみである。ここからは恋人に対する未練が読み取れるのだが、第三ヴァースでは一転してうんざりした気分や、皮肉な調子、そして直前の「死にたくなる」という歌詞で感情が次第に高ぶっていく様子がうかがえる。そして彼は気づく。自分が言い過ぎたことに。
ルーリードの詞でこのサイトにたどり着いて
返信削除エリオットスミスの好きな曲がちょうどあったので
つい見させてもらいました。
ありがとうございます